コイルガン戦車改修計画-第二次改修-

第二次改修

3/9〜3/13

さて、愛称も決まっていろいろマイナーチェンジした後、念願の半導体スイッチを搭載します。今回は、高速ダイオードを取り付け、保護ダイオードとします。
高速ダイオードとは、別名「ショットキーバリアダイオード」と言われ、普通のダイオードよりも速い速度で電流を流します。主に、高周波の発振回路などで使われますが、瞬間的に通電させるコイルガンでも使います。
また、これにはコイルに一瞬通電すると発生する、サージを受け流す事も出来るので、トライアック保護の役割もあります。普通のダイオードでは対応できません。

今回使う半導体スイッチは、サイリスタではなく、トライアックと言うものです。使い方はサイリスタと大して変わりませんが、一つ大きな違いがあります。
サイリスタは、どちらがプラスかマイナスか、極性がありますが、トライアックはそれがありません。二つのサイリスタを逆並列にした構造だからです。つまり、サイリスタの極性がなくなったと言えば分かりやすいでしょうか。別名、双方向サイリスタと呼ばれています。
今回は、BTA41-600と言う、耐圧600V、パルス電流400Aのトライアックです。一つ400円なんて価格なので、注意して使います。ちなみに、多段式コイルガンでも使用する予定です。


高速ダイオードには、ER504を使用します。耐圧400V、パルス電流150Aの代物です。これ一つでは不安ですので、並列に二つ、直列に二つ。つまり、耐圧800V、パルス300Aにして使用します。(実は、たまにコンデンサが400V以上に充電される)



射撃回路は、こんな感じで接続します。実際には、トライアックのトリガーに10Ω程度の抵抗を付けています。


今回は、発射スイッチの前に、もうひとつ安全スイッチをつけています。充電中に発射するのを防ぐためと、誤射防止用です。

このように、走行中でも撃てるようになってます。今までは、両手がふさがっていたので、不可能でした……。

以上の物を搭載and改造して、コイルガン戦車「怜奈」はこんな風になりました。

右は、何か別のものがついていますが、まあ、気にしてはいけませんw 白い部分がトライアックです。
はじめは搭載場所に困りましたが、最終的にはレーザー電池ボックスの横で落ち着きました。


じゃあ、赤外線投光器を搭載しましょー。まずは、その投光器を作ります。秋月電子のキットです。赤外線ダイオードと、基盤と56Ω抵抗を別々に買って作るほうが安い……とかは、気づいたらイケマセンw
赤外線ダイオードは、五十数本をはんだ付けします。ですが………なぜか、ダイオードが一本多く入っていました。
そして、リレーを使用し、コイルガンの上に、こんな感じで固定します。今回は、取り外し可能です。

見ていただくと分かるように、明らかに他の部品に対してデカ過ぎです。走行しても、砲が傾きますw 多分、取り外したらもう付けられることはないでしょう(何

そういうわけで、多分見納めの夜間試験です。みなさんご存じのように、赤外線は肉眼では見えません。初期のナイトスコープではそれを利用していましたが……同じ装備の相手からは見えるんで、廃れました。
今回はカメラのCCDを通して見ようと思いますが、ここで注意が必要です。普通にデジカメで見ようとすると、全然明るくありません。そこで、モードをナイトビジョンにしたビデオカメラを用意します。
それで発光中の投光器を見ると、すさまじく明るく見えます。ついでですが、その状態でフラッシュを見ても「あぁぁ、目がぁ、目がぁ〜」って、ムスカなことにはならないので大丈夫ですw

ちなみに、CCDによって赤外線の色が違って見えます。調べた結果、ビデオカメラ系は青。デジカメ、ケータイ系は赤紫に見えます。ご参考までに……(何のだよ

んじゃ、これが撮影したものです。ナイトビジョンは、カメラから赤外線を発している場合が多いので、発光部分をガムテープか何かで斜光します。まあ、いわゆる本末転倒ですw

LED投光器とアングルが似ていますが、同じ時間に撮ったとは口が裂けても言えません。

実射ぁぁ!!

やっぱり、撃ってみたくなるもんですよねー。以下、射撃記録です。写真がないものがありますが、ちゃんと撃ってます。
第一目標は、発泡スチロール。しかし、今まで使用してきた柔らかいものではなく、少し硬めのものです。これに、安全弾を400Vフル充電でぶっ放しました。結果は、楽々貫通です。
今までは刺さるだけでしたが、貫通した上に後ろの段ボールに刺さります。思わず笑いましたww
第二目標は、強敵アルミ缶です。こっちは、尖った弾で零距離射撃にします。某ヤシマ作戦みたいに、遠距離からの攻撃は、またの機会にしときます。
結果は…………








惜しいですっ! 後もう少しで貫通しそうです!
ついに、ここまで進化することができました。初期に比べて、かなり強くなりました。
以上で、第二次改修を終わりますです。

次は、難関の自動装てん装置です……イメージ的には、弾倉式がうまくいきそうな予感。
第三次改修へ続く...よく分からんけど、多分数カ月以内

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