指紋の検出

どうも、今回はコイルガンから離れたゆる〜いネタとして、指紋の検出を行いますです。
ちなみに、方法は超簡単です。手抜きマンセー(笑)ってくらい簡単です。
この指紋検出ができると、将来役に立つ時が来る!………かも。


今回使う方法

今回は、鑑識の人たちが黒い粉やらアルミ粉やらでパタパタする方法ではありません。
よく「CSI:」なんかで、白い煙をブワっと吹きかけて指紋を検出する方法がありますよね………って、そもそも「CSI:」自体見てない? まあ、見てない人も、見てる人もそう言うことをやってるってことにしてください。
今回は、あれをそのままご家庭で実践します。
検出できる対象物は、つるつるした固い物に限られますが、結構綺麗に検出できます。

そして何か事件が起こったとき、凶器やら遺留品に指紋が残っていると、関係者の指紋と比較して「ま、まさか、あなたが犯人だったなんて……」って展開ができます。

シアノアクリレート法

今回実践するのは、前述の通り、白い煙でモクモクブワブワ……って方法です。ですが、今回は煙を出さないで検出します。
この検出法は、「シアノアクリレート法」と言われます。
指紋がありそうなところにシアノアクリレートの蒸気を噴霧すると、指紋が白く浮き上がってきます。
なぜ、白く浮き上がるのかというと、シアノアクリレートは、水と反応して白くなるからです。もうちょい詳しく説明すると、シアノアクリレートは、指紋に残っている水分(汗とか)に反応します。つまりこの検出法は、指紋が付けられてからすぐに検出しなければなりません。
そうしないと、指紋の水分がどんどん蒸発し、他の方法でないと検出できなくなります。結構厄介です。


で、このシアノアクリレート、入手方法はすさまじく簡単です。そこらに転がってたりする、アロンアルファです。その中に含まれてます。
ていうか、容器のキャップ周辺に白い粉っぽものがついてきた接着剤はすべて使えます。

と言う訳で、早速実践してみましょー

必要なもの・道具

・検出用空き缶(ボトルタイプで、口が広いもの)


・アロンアルファ(ゼリーでも液でも可)


・スキャナー(できれば解像度の高いもの)

・強い光のライト(チャリ用のLEDライトとか)

こんなものがあれば、ひと通り検出できますです。検出用空き缶は、中身を洗い、カラッカラノカラッカラになるまで乾燥させます。

それでは、準備ができたところで、Let's指紋検出!


今回は、ボクの知り合いに、空き缶に指紋をつけてもらいました。て言うか、飲むふりをしてもらいました。今回の事件設定は、
「あー疲れた、ニコニコでも見ながらコーラ飲むかな……あっ! コーラが飲まれてる!」
という、事件度が0を飛び越して−50くらいの事件です(笑)


まずは、現場の写真を収めます。缶を移動させたとかは気にしたら負けです。

ここで、ある問題が出てきます。指紋は、今の時点では見えません。そして、検出缶(笑)の中に入る資料の大きさは限られています。お茶の間仕様では、缶全体を検出缶に入れるわけに行きません。
では、どうすれば…………



よく考えてみましょう。缶を持つ時、普通右利きの人なら、こう持つはずです。

つまり、犯人の親指の指紋は、

ここから検出されるはずですね。
で、さらに範囲を絞るために、強い光を放つライトを、この付近に当てます。すると、

こんな風に見えるはずです。ちなみに、ボクは紫外線LEDライト、チャリライトで比較しましたが、チャリの白色LEDのほうが見やすいです。




で、発見したら、アルミ缶なので、切り取ってしまいます。このとき、自分の指紋を付けないように手袋をするか、ピンセットで持ちます。


これを、先の検出缶のふたの内側に貼り付け、缶の中にアロンアルファを数滴テキトーにたらしてふたを閉め、数十分から数時間待ちます。
事件発生からある程度時間が経過している場合は、長い時間の方がいいかもしれません。

時間になったら、ふたを開けます、すると………

はい、みごとに指紋が出てますね〜
今度は、これをスキャナーで取り込み、容疑者の親指と比較します。


サンプルは、紙にセロハンテープで優しく貼り付け、素早く取り込みます。このとき、数日間放置してると、空気中の水分と反応して、指紋が消え去ります(笑)
スキャンする際は、「実寸大」で、「グレー」での取り込みがいいと思われます。

そして取り込んだら、容疑者の指紋を入手します。拇印を取り込めばそれで終わりです。このとき、どちらのデータも、縮小してはいけません。



実際は、眼で指紋の共通点を調べることもあるんですが、今回は割愛して、文明の利器を利用していきます。
まず、取り込んだデータを、そのまま「ペイント」で、並べます。
そして、指紋に特徴のあるところに丸をしていきます。国際基準では15ほど、日本では10一致すれば同一指紋だとされます。この作業は、サンプルだけとか、検出したものだけとかで行います。
丸ができたら、もう片方の指紋で、同じような所を探し、そこに丸をします。


丸をした位置が、同じような形なら、それは間違いなく同一人物の、同じ指がつけた指紋です。
こんな感じになるはず。

↑ほとんど一致。                                     ↑基準点を決めたが、他は一致しない……


これでめでたく、コーラを飲んだ人物を見つけることができました。まあ、いろんな意味で、しょうもないですね(笑)

注意!!


個人がこの方法で、実際の事件で指紋の検出をした場合、法廷などで証拠として認められない場合があります。また、個人が検出した後の現場で採取された証拠も、同じ運命をたどる可能性が高いです。
そうなった場合、立派な捜査妨害、公務執行妨害となりますのでご注意ください。
また、これをマネして上記の様になった場合でも、ボクは一切関知しませんのでよろしくお願いします。



まあ、いやがらせの捜査とか、飲み物食い物の捜査にご活用してください。食べ物の恨みは恐ろしいって言いますし、どんどん追いつめて下さい(笑)

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