テルミット





テルミットとは、アルミニウムの粉と、酸化した金属の粉を混ぜ合わせ、着火すると、すさまじい熱とかを出しながら、単体の金属が得られるという方法です。
一番メジャーなのは、酸化鉄とアルミニウムの混合です。今回実験するのも、同じものです。

で、化学反応式ですが、このようになります。

わざわざ画像を使うこともないのですが、この方が見た目がいいので使用します。
あ、式の説明ですが、見れば分かると思います。中学で習うものなので。

さて、このテルミットですが、さまざまな所に使われています。まず鉄道関連で、ロングレール(フツーのレールを数本溶接して長くしたやつ)を作るときに使われています。最近は電気溶接が主流だそうですが、それができないところでは、使われていたそうです。
そして、すさまじい熱が出るので、焼夷弾にも。溶けた鉄が空から降ってくるor建物の中でできるので、とても恐ろしげなものです。

では、ネットや本で調べた方法をもとに実験です。
まず、アルミですが、空き缶の底をひたすら削ります。

ダイソーの金工やすりでギコギコしまくります。紙皿の上でやると、震動でアルミ粉が散らばらなくて便利です。
また、この大きさの粉ならライターとかでは着火しないと思いますが、一応火気厳禁です。アルミの粉は着火しやすいので、ろうそくの明かりのもととか(あんまりいないか)たばこを吸いながらとか、はたまた花火をしながら(ないな)と言うのはやめた方がいいです。
ある程度削ると、缶のそこが抜けます。そうしたら、その缶はお役目終了です。まだ削れるかもしれませんが、きっとうるさいのでやめた方がいいです。怒られます。
もしかしたら、一円玉が削りやすいかもしれませんが、硬貨の材質を変えたり、故意に変形させるのは御法度だったと思うので、あまりお勧めしませんです…………それに、もったいないし


そんな方法で一週間ひたすら削りまくり、ここまで貯めました。

と言っても分からないと思うので、自家製簡易はかり(写真右)で量ってみました。そうしたら、約5g。一週間の成果がこれです……ナンカカナシイorz





それはさておき、酸化鉄の準備に移ります。酸化鉄は、そこら辺の砂場から適当な量貰ってくればいいので、磁石とビニール袋とケースを持って移動します。
休みの日は雨だったので、学校の校庭で採取します。友人のK君に一旦収集する紙を持っててもらいました。本当にありがとう。
多分、砂鉄は細かい方がいいので、磁石に付いたら思いっきり振ります。ラーメンの湯きりの如くふりますwwそれで、残っていたものを採取しました。

確か、こっちは十数gでした。5分で結構集まるので、そんなに惜しくないです。






いうわけで、それらを混ぜ混ぜしていよいよ着火です(はあと)
ネットの情報を参考に、アルミを3g、酸化鉄を8g量り取って混ぜ混ぜ。机に転がっていた某チョコエッグのカプセルに、それを投入。マグネシウムリボンとか、花火とかないので、ロケット花火の先を切ったものをぶっ挿します。

ところが問題発生。よくよく考えれば、ロケット花火がぶっ飛ぶのではないか? なんて疑問が出てきました。
また、ある資料では、「噴射ガスは音速である」との記述が………
でも、セットしたからしかたないand着火するものがほかにないので、飛ばないように石で固定して実行します。







そして、着火します。もちろん外で、消火設備を用意して行います。
ボクがガスバーナーで導火線に着火すると、じわじわと火がロケット花火に移ります。

しかーし、(むしろ案の定)ロケット本体は、火を噴きながらどこかへ消え、周りにはアルミと砂鉄の混ざったものが舞っていました。
それはそれでキラキラしていて奇麗だったのでよしとしますが、テルミットは確実に失敗です。
着火してないし、鉄が溶けてないし。
しかも、着火の映像は、凡ミス(録画スイッチと電源スイッチを間違える)でないし。ほんとすいません。




反省と考察

 

はい、失敗でした、ちゃんちゃん♪ では、テルミットをやった意味がないので、次回に生かすために今回の問題点を自分なりに挙げてみます。

1.アルミの粉が大きすぎた。
2.アルミ、砂鉄が程良く乾燥していなかった。
3.分量を間違えた。
4.砂鉄が、酸化されていなかった。
5.よく混ざっていなかった。
6.ロケット花火を使ったため。
7.まともな着火源を使わなかったため。
8.実験日の湿度が高かったため。
以上の事が考えられます。怪しいのは、ロケット花火と、分量を間違えたところでしょう。簡易はかりでは、誤差が多すぎの様です。
また、実験日前日は雨だったので、それも少なからず関連していると思います。


でも、一番の原因は、100%絶対確実に、ロケット花火です。


次回は、もう少しちゃんとした方法で着火したいと思います。
では、次回にご期待下さい。



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