コイルガン臼砲の制作





前回のコイルガン戦車に引き続き、またもや兵器的なものを作りたいと思います。
今回制作するのは、鉄球を飛ばす「コイルガン臼砲」です。臼砲とは、大きな口径で、射角が45°以上の大砲のことです。
歩兵が携帯できるものには、迫撃砲があります。某漫画では水平射撃をしていましたが、実際は塹壕にいる敵兵を、頭上から攻撃するときに用います。
自走臼砲って言うのは、文字通り、自分でキャタピラで走る臼砲です。有名なものに「カール自走臼砲」があります。ちなみに最高速度は時速10キロで、自転車くらいです。
まあ、兵器が云々なんてのは置いといて、さっそく作り方をご紹介します。







まずは、コイルと、充電部品とかを揃えます。

コイルは、文化祭のピタゴラスイッチで使用した20mのものをそのまま流用。直径14mmの鉄球に合わせてあるので、パチンコ玉には少々大きいですが、問題ないです。多分。
触覚みたいに出てるのは、エナメル線の接続部分です。後でしっかり固定しました。

話は文化祭についてのことに移ります。

これは、文化祭の最中に撮影した、先ほどのコイルを使ったコイルガンです。サイリスタを使用して、鉄球をぶっ放すように作っています。

これが仕組みです。レールの上にアルミテープが張ってあり、サイリスタと電池ボックスにつながっています。ここを鉄球が通ると、サイリスタに電流が流れ、ドカンと鉄球をぶっ放すわけです。
コンデンサへの充電も同じような仕組みでするつもりでしたが、抵抗が大きく、ちょっと無理でした。時間もあまりなかったので、充電は手動です。

ちなみに、サイリスタが定格オーバーだったのか故障し、ショートさせるのも手動になりましたorz 結構、ショートが人気でしたけど。

これが設置した光景です。左の写真にある、紙筒の中を鉄球が飛び、次のステップに移動します。
ちなみに、その前ではプラレールがありました。俺が勝手に針金で接続部品を作り、通常ではありえない接続の新幹線を作りましたww


話は臼砲に戻ります。

新しいコンデンサを買うのもお金がかかるので買わず、サイリスタも同じ理由で使いません。
と言う訳で、文化祭のコイルガンをそっくりそのまま流用します。コンデンサは400V@220μFの物を二つ並列で使用。

さて、とりあえず家の中で今すぐできることとして、砲台を作ります。

見てもらうと分かるように、紙とネジでできている素晴らしく簡単なものですwww。でも、前回の「割りばし砲台」のように、それなりに機能しますよ。
ここら辺は無駄にこだわり、カール自走臼砲に似せ※、左右には動きません。上下のみです。でも、ネジを締めて射角を固定できます。

さて、Raldは初め、前回のコイルガン戦車と同様に、山崎教育システムのトラックホイールセットを使おうと思っていましたが、調べてみるとどこにも売ってない……orz
とり合えず、タミヤのギアボックスとリモコン、トラックホイールセットをamazonで買いました。安かったしね。

次の日、ちょいと遠くまでお買いものです。カインズホームで、1m70円のコードを4mと、スポイト、プラスティックの保存瓶を買ってもらいました。

部品が届きました。全部で二千円弱。普通に買えばもう少し高いと思います。

そして、まずはギアボックスやリモコンを組み立てます。簡単にできるので、30分ほどで完成しました。流石模型のタミヤ。
ここで問題発生。何とホットボンドが、車体として用意していたアルミ板にくっつかない
仕方なく、厚紙を二枚貼り合わせて強化し、そこにギアボックス、砲台、コンデンサにカメラ基盤を載せます。電池ボックスは、コンデンサの基盤の裏にあります。

はい、と言う訳で完成しました。上のような感じです。なんだか、イメージしていたのとは多少違いますが、気にしたら負けです。

リモコンですが、こんな感じに改造しました。

今度はパチンコ玉ではなく、真鍮の太鼓ビスを使ったスイッチです。また、充電、ショートのコードを太いものにしているので、前作よりは故障が少ないと思います。
速度は、やはり前作よりも早くなっています。しかし、そんなコイルガン自走臼砲にも欠点があります。それは、水に弱いことです。
充電回路やギアボックスなどは、地面よりかなり高い位置にあるので、心配ありませんが、土台が心配です。
まあ、でも、室内で遊ぶ分には問題ないでしょう。



しかぁーし、射撃テストをしてみたところ、そんなにうまく行くわけないことがわかりました。
また今度動画を載せますが、射角を一番小さくしても、結構な距離飛ぶんですよ。それに、軽い球ではなくパチンコ玉(およそ5g)なので、アルミ缶がかなり凹みます。
多分、窓ガラスくらいなら割れるでしょう。
野外では、45°の射角で、10mほど飛びました。高度は5mくらいでしょうか。とにかく、室内では撃てません。
はい、これにてコイルガン自走臼砲制作は以上です。また改造するかもしれません。


※追記
2008年7月に、残念ながらバラされてしまいました。部品は、護身用ハンドコイルガン/テーザーに流用されています。



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※実際のカール自走臼砲は、左右に4〜5°ほど動きます。

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